長野県中北部に位置し、更埴市、戸倉町、上山田町が2003年9月1日に合併して誕生した。人口約6万1000人(推計人口、2013年9月1日)。信州戸倉上山田温泉は、明治中期に千曲川の河川敷に開湯され、多くのホテル、旅館が集まり、芸妓衆も在籍する一大温泉街、繁華街。今回宿泊した笹屋ホテルは、1903(明治3)年創業の老舗。敷地内にある豊年虫は、1932(昭和7)年に設計された笹屋ホテルの別荘で、数寄屋造りの8室。日本建築に様式ホテルの設計を採り入れ、「日本建築のホテル」と案内されている。2003(平成15)年に国の登録有形文化財に指定され、それを機に志賀直哉が逗留中に執筆した小説の標題にちなんで豊年虫の名称が付された(ウィキペディア及び笹屋ホテルホームページによる)。笹屋ホテルは純日本旅館であるが、その中にあっても豊年虫は、その後に改築または新築された他の建物や棟とは異なる独特の風格と懐かしさを醸していた。
信州戸倉上山田温泉の玄関、戸倉駅
豊年虫と中庭